パリタクシーを観た
気楽に面白そうな映画を観てみたいなと思って、オススメに出てきたやつを、シュッと観てみた。
DVとか思ったより重い話でしたが、「微笑むたびに若返る。怒ると年を取る」という言葉はとてもいいなと思う。
ロバート・デ・ニーロじゃないけど、笑って過ごしているだけで、幸せな気持ちになるなー
オッペンハイマーを観た
カラーとモノクロの2視点での進行を、初見で理解できる人いるんか? 2視点で時系列も別だし、なかなか混乱する… これがノーラン監督の映画ということかな。
とはいえ、メインストーリーの原爆の開発について。 科学者が研究を続けた結果、作られるのが大量に人を殺す爆弾。という状況に対する何とも表現しがたい感情・ジレンマが印象的。 原爆関係なく研究しているとき、開発しているとき、開発に成功したとき、日本に原爆を落としたとき、そしてその後。
あと、アメリカの自国が世界のトップに立つためには、革命的な技術にいくらでも投資して独占する。みたいな姿勢が垣間見れる。 こんなに苦労して原発を開発してたのを知らなかったけど、そこに投資するのがスゴイし、怖いわ。 今のAIもそれに近い印象を受けるんだけど、日本が(孫さんが)それに投資するというのは、何とも言えない怖さがある。
原爆被害を受けた人の気持ちはわからないけど、福島の原発事故の被害を受けた(受けている)実家を持つ自分としては、もしものときに制御できない原子力を使うのは反対だけど、まだ核分裂が発見されてから100年も経っていない。まだまだわからないことがある中で、利用していかないと学びも少ないし、制御できれば革命的な技術であることは変わりない。
長い歴史で見ると、きっと必要な利用とか事故なんだけど、その犠牲になった人たちがいる。という側面は心に留めておかないといけないし、描いてほしかった (物語後半の政治的な話はあまり興味なし)
監督インタビューを読んでみると、
映画『オッペンハイマー』で描いた“核兵器の脅威” クリストファー・ノーラン監督独占インタビュー - クローズアップ現代 取材ノート - NHK みんなでプラス
『テネット』では、一度発明したことを戻すことができるのか、ということを描きました。それから私は現実の世界での核の脅威と、それが解き放たれたときの影響について深く考えるようになりました。知識の危うさ、学んだらそれを元に戻すことはできない、これは私が様々な映画で模索しているテーマです。
現実の社会では核の脅威に絶望すべきではない。私たちは核の脅威をできる限り減らすよう、政府に常に圧力をかけ、その危険性を認識することが必要です。
もう元に戻すことはできない。その世界で生きていく自分たちにできることは、なんでしょう?そんな事を問いたい映画だったのかな。という感じです。
TENET テネットを観た
前情報なしで観たら、案の定なんにもわからんかった! 解説を読んで、もう一度観ると、そういうことかーーー!と、なんとなくわかるレベル!
これも1つのエンターテイメントですね。 しかし、映画なんてネタ尽きそうなのに、まだ新しいことができるというのは、とても尊い。
「すずめの戸締り」を観た
監督の新海誠は「(2011年から)10年間は、ずっと3.11のことを考えながら映画を作っていた」と振り返り、本作でも東日本大震災をテーマに選んだ。そして前2作の『君の名は。』『天気の子』では震災を彗星や天候がもたらす災害というように形を変えて描いていたが、本作では震災で親を失い、故郷を離れた女子高校生を主人公とすることで直接描いている
君の名はと、天気の子も、東日本大震災をテーマに作られたことを知らなかった。
被害にあった人は見るのつらいかも。と思いながらも、タイミングとしては絶妙だったのかもしれない。薄れていく記憶の中で、震災のことを忘れないためにも、こういう作品はいくらあってもいいと思った。
地方では過疎化が進み、かつての賑わいが失われた場所が増えたことを実感し、「新しい建造物を建てるときには地鎮祭のような儀式があるが、町でも土地でも"終わる"ときには葬式のような儀式は存在しない。それならば人々の思いや記憶が眠る廃墟を悼み、鎮める物語を作ろう」と考えて本作を制作した
震災だけではなく、場所の終わりを悼み鎮める。という思いもあったらしい。
インタビュー面白い。 eiga.com
自分の思いを人に伝えるために、映画を作る。まさにアート。
「デザインは課題を解決するけど、アートは課題を人に共有する」
「PERFECT DAYS」を観た
役所広司がカンヌ映画祭で男優賞や、日本アカデミー賞で最優秀男優賞を受賞した作品。
トイレを掃除するおじさんの日常に起こる、小さな変化や出来事を切り取ったような物語。
そもそも、THE TOKYO TOILET とはなんなのか? THE TOKYO TOILET - Wikipedia
日本の公共トイレの多くが「汚い、臭い、暗い、怖い」として利用者が限られている状況を鑑み、性別、年齢、障がいを問わず、誰もが快適に使用できる公共トイレを作ることを目指して日本財団から渋谷区に構想を持ち掛けた
THE TOKYO TOILET の目的を ChatGPT にも聞いてみると、以下のような答えだった。
- 公衆トイレの課題解決
- 公衆トイレが抱える「汚い」「暗い」「怖い」「臭い」という4K問題を解決し、誰もが安心して利用できる空間にする。
- 多様性とバリアフリーへの対応
- 高齢者、障害者、子供、観光客など、あらゆる人々が利用できるよう、バリアフリー設計や多様性への配慮を実現。
- 地域社会の活性化
- 公衆トイレを単なる施設ではなく、地域の象徴的なデザインや建築物として活用し、街の魅力を高める。
- 公共意識の向上
- 公共空間を大切にする意識を醸成し、利用者のマナーや公共意識を向上させる。
映画のプロデューサーのインタビュー記事も読んだ
その時に柳井さんがジョン・マエダという人の言葉を教えてくれたんですけど、「デザインは課題を解決するけど、アートは課題を人に共有する」という。そのあたりから僕たちの意識は「アート」の可能性のほうに向き始めました。その中で、映画というアイデアに到達しました。
ということで、PERFECT DAYSという映画は
「公衆トイレの4K問題や、誰もが使えるようになっていない問題、汚いものは汚してもいいという人間性の問題について、映画という一種のアートと通して、課題を人に共有する」
というものだったらしい。
正直、これを映画を観て感じたのか?というと、NOだ。
それよりも、トイレ清掃おじさんの繰り返しの日常の中にある、小さな変化や出来事に幸せを感じて生きていく。 そんな生き方を観て、いろいろなことを感じる映画だったように思う。
こんな生き方もいいよね。自分の生活にも幸せは色々あるんだよねとか。
映画の中で木漏れ日を強調していたが、プロデューサーの記事に↓を見つけて、納得した。
彼の人生って木みたいだねという話をしていました。毎日が繰り返しのなかにあって変化がないように見えるけれど、実は大きくなっていて枝も張って葉ものびていて、ちょっとした出来事がその葉を揺らして木漏れ日が生まれる。その光と影の動きを、美しいものと僕らは感じたりする。
トイレ清掃おじさんの生き方は、木や木漏れ日そのままだったのだ。
新しいもの、強い刺激を求めがちだけど、そんなのなくても幸せを感じられる。という気づきを得られる映画でした。 (ストーリーとしては大きな盛り上がりもなく、刺激が足りないのでもう観ないと思うw)
「マイ・インターン」を観た
とにかく、ロバート・デ・ニーロがかっこいい映画。年を取ったらこうなりたいし、なんなら今からこんなおじさんになりたい。
いつも笑顔で機嫌よく、冗談いいつつ、真面目な話もする。高田純次というよりかは、関根勤とかタモリな感じ。 こんな人に自分もなりたい。これを意識しつつ、日々過ごしていくだけで、いい人生になりそう。
忘れそうになったら、また観たい。
そして、アン・ハサウェイの笑顔がとてもいい。笑顔は正義。